この世の中の悪いことを知り尽くす、この世の中で一番“悪い本”が語りかけます。 ーいつかあなたは私が欲しくなるー 誰にでも必ずいつかは芽生える“悪意”。 誰もが持っていながら心の奥に隠している部分を、“悪い本”がそっと撫でてきます。 恐ろしいのはこの本でしょうか？ それとも、この本が欲しいと思う自分でしょうか？ 文：宮部 みゆき 絵：吉田 尚令 編：東 雅夫 出版社：岩崎書店 初版発行：2011年 ページ：32P サイズ：縦29cm × 横22cm ISBN：9784265079513 ハードカバー

おばあさんの住む古い家で暮らすことになった男の子。 梁（はり）の上の方、高い天井の暗がりが気になってしかたありません。 ー誰かいる？ー 暗い…。 もっとも原始的な恐怖。 芽生えてしまったわずかな恐怖にあらゆるものが引きずり込まれ、何もかもが不気味に見えてしまいます。 見なければいい。 見なければいようがいまいが同じこと。 いいえ、怖いから見てしまうんです。 文：京極 夏彦 絵：町田 尚子 編：東 雅夫 出版社：岩崎書店 初版発行：2012年 ページ：32P サイズ：縦29cm × 横22cm ISBN：9784265079537 ハードカバー

両親にも見えないほど小さい小さい弟ナイナイを見つけたマイマイ。 ある日右目を失ったマイマイは、ナイナイをまぶたの中に入れました…。 美しい狂気に満ちた物語は、もはや何が恐ろしいのかわからないほど精神を乱されます。 理解できない、逃れられない、悪夢のように漠然とした不安と恐怖。 この異常性を、本能が恐れていると感じます。 文：皆川 博子 絵：宇野 亜喜良 編：東 雅夫 出版社：岩崎書店 初版発行：2011年 ページ：32P サイズ：縦29cm × 横22cm ISBN：9784265079520 ハードカバー

何人もの子どもを誘拐し殺害した男女二人の生涯が、実話を元に描かれています。 決して二人を擁護することはできませんが、否定・拒絶・排除するばかりでは根本的な問題の解決にはなりません。 同じことが繰り返されないためには、二人のことを冷静に見つめる必要があります。 作：エドワード・ゴーリー 訳：柴田 元幸 出版社：河出書房新社 初版発行：2004年 ページ：68P サイズ：縦18cm × 横20cm ISBN：9784309268002 ハードカバー・バイリンガル・ホラー

なくなってしまった大切な帽子を探すクマ。 いろんな動物たちに尋ねて回りますが見つかりません。 いったいどこに？ あるいは、いったい誰が…？ ユニークな大阪弁の翻訳とは裏腹に、水を打ったような緊迫感が漂う物語後半。 その視線、その色彩にドキッとさせられます。 作：ジョン・クラッセン 訳：長谷川 義史 出版社：クレヨンハウス 初版発行：2011年 ページ：33P サイズ：縦29cm × 横21cm ISBN：9784861011993 ハードカバー

子どもたちに訪れた『死』を、名前のアルファベット順に追っていきます。 イニシャルAの子どもの死から、イニシャルZの子どもの死まで。 なぜ多くの子どもたちがこんなにも惨い運命に見舞われなければならなかったのでしょうか。 不条理の中、淡々とABCをたどるという恐怖。 子どもたちをこんな目に合わせるわけにはいきません。 左のページに英文、右にイラストと日本文。 作：エドワード・ゴーリー 訳：柴田 元幸 出版社：河出書房新社 初版発行：2000年 ページ：64P サイズ：縦14cm × 横16cm ISBN：9784309264332 ハードカバー・バイリンガル・ホラー